トランプ政権がDEIや歴史的差別への対処という概念そのものに宣戦布告する前から、米国の多様性推進活動はまるでバーベキュー大会に参加したビーガンのように不人気だった。転機は2023年、最高裁が人種に基づくアファーマティブ・アクションは憲法違反と判断した時だ。判決の根拠の一つは、大学が多様な学生集団のメリットを明確に測定できず、いつ公平が達成されプログラムを終了すべきかの基準が欠けていることだった。要するに最高裁は「証拠を見せろ」と言ったのだ。

デバンジャン・ミトラ、ピーター・ゴルダー、マリヤ・トプチーによる新しい論文がようやく証拠を提示した。『ネイチャー』に掲載されたこの研究は、ビジネススクールとロースクールの卒業生が多様な同級生と卒業すると、実際に高い初任給を得ることを示唆している。著者らは、この証拠があれば裁判所が以前の判決を再考する十分な理由になるはずだと主張する。だって、正義と言えばスプレッドシートでしょ?

こうした研究は難しい。明確な指標がないからだ。結果は学校の質、ベースラインの多様性、卒業時の経済状況などによって大きく変わり、潜在的なメリットが霞んでしまう。これまでの研究では多様な集団の利点が示唆されることもあったが、証拠は限定的で、「かもしれない」「可能性がある」というレベルだった。

新しい論文は焦点を絞りつつも広げることでこれらの課題に対応している。分析をビジネススクールとロースクールに絞り、追跡する成果は初任給のみ。同時に研究範囲を広げ、約350校から数十年分のデータを収集。ビジネススクール卒業生約3000人、ロースクール卒業生はさらに多く、20年以上の卒業クラスをカバーしている。まさに大量の授業料明細だ。

データは全卒業生を含むわけではない(各クラスの約75%)が、著者らは利用可能な学生データから多様性を評価し、入学クラスの全体的な多様性を調べた。手法は驚くほどシンプルで、学校のコホートにおける人種的多様性と卒業生の初任給の相関を調べた。ビジネススクールでは、多様性の高いコホートは3964コホート中966回、初任給が中央値以上(標準偏差1以上)だった。多様性の低いコホートでは534回。初任給が低い場合、多様性の高いコホートは531回、低いコホートは933回と、ほぼ逆転。ロースクールでも同様のパターンで、多様性の高いグループは3386機会中1128回高給与、低多様性グループは490回だった。

結果に影響する交絡因子は多数あるため、ミトラ、ゴルダー、トプチーは制御変数を導入した。しかもかなりの数で、論文の注意点リストに「13番目」という単語が出てくるのは珍しい。初任給の上下5%を除外して外れ値を排除(結果は変わらず)。各学校に個別の時間トレンドを設定して地域経済要因をチェック(結果はほぼ同じ)。多様性のさまざまな尺度をテストし、異なる多様性閾値を検討し、大学の威信、規模、都市環境を制御しても傾向は変わらなかった。各学校のコホートを個別にプロットすると、多様性と給与の相関は40回が有意に正、19回が有意に負。ロースクールでは64回が正、28回が負。中央値から平均値に変更しても影響なし。

13の制御変数のうち、唯一ニュアンスを加えたのは、公共セクターや大企業に入る学生で傾向が強かったこと。それ以外に結果を歪める要因の証拠はほとんどなかった。この2つの要因を除けば、多様性のメリットはほぼ一貫している。