Health 2026年7月23日 BBC Health NHS、ついに「歩く」のを助ける決断——そんなの議論になることか? イングランドのNHSが多発性硬化症患者の歩行を助ける薬を承認したが、それは他の地域ではすでに利用可能で、人間の尊厳がコスト議論に勝った珍しいケースだ。 0 0 シェア X / Twitter LinkedIn リンクをコピー Image: BBC Health イングランドのNHSが、多発性硬化症患者の歩行を助ける初の薬を承認した。コスト対効果の議論が、人間としての基本的尊厳に敗れた稀有な瞬間だ。 ファンプリジンは、損傷した神経細胞が電気信号を伝達するのを助ける「シグナルブースター」で、歩行速度と持久力を向上させる。臨床試験では、約4割の患者に効果が見られた——引きずるような歩き方が散歩に変わるか、買い物に行くのが探検のように感じられなくなる程度の効果だ。 イングランドでは年間最大5000人が恩恵を受けられる。控えめな数字に聞こえるが、それはつまり5000人が杖か家にいるかの選択を強いられなくなるということだ。この薬はすでにウェールズ、スコットランド、北アイルランドで利用可能で、イングランドはパーティーに遅れてやって来た格好だ。 イーストボーン在住の65歳、エイセン・スラックさんはその苦労を身に染みて知っている。彼女はファンプリジンを自費で購入していたが、「高額すぎて」続けられなくなった。「歩行能力が大幅に低下し、自宅の中でも杖を使わなければなりません。歩行が改善すれば、人生が大きく変わります」と語る。 患者は1ヶ月間試用し、「明らかな効果」が見られた者のみ継続できる——効果のない人にNHSが無駄遣いしない賢いやり方だ。イングランドには12万人以上のMS患者がいるが、対象となるのは歩行障害が重度で条件を満たす人のみだ。 NHSの国家医療責任者、フランク・ソーズ教授はこの薬を「人生を変える」と称した。医療界の言葉で言えば「ようやくエビデンスに耳を傾けた」という意味だ。MS協会のセリ・スミス氏は「大喜び」——慈善団体の言葉で言えば「いい加減、当然だ」という意味だ。