1952年にプエルトリコ沖で墜落し、52人が死亡したパンアメリカン航空機の残骸が発見された。この事故は、離陸前に客室乗務員が非常口を指さすあの安全ブリーフィングを生むきっかけとなった。

「クリッパー・エンデバー」は離陸直後に2基のエンジンが停止し墜落。17人の生存者は着水を生き延びたものの、乗客が救命胴衣を探し回り、乗務員が救命いかだに苦戦する中でパニックが発生。数分以内に機体は沈没し、39人の遺体は回収されなかった。

探検家たちは6月、ロボットソナードローンが水深600メートルで機体と尾部を発見。航空安全専門家のジョン・コックス氏は、この事故が救命装備の改善や、誰もが聞き流すあの搭乗前ブリーフィングなどの安全改革の「触媒」になったと語る。

この悲劇は広範な変化をもたらした。今日、客室乗務員は非常口の位置や救命胴衣の膨張方法を説明するが、ほとんどの乗客はスマホをいじりながら無視している。

2019年、航空・海洋遺産財団のラス・マシューズ氏は、フロリダに漂着した同機の荷札タグに関する記事を目にした。これがきっかけで、パンアメリカン航空や沿岸警備隊のアーカイブ、民間航空委員会の報告書を何年も調査することに。鍵となったのは、墜落を目撃した空軍パイロットが描いたプエルトリコ公聴会の地図だった。

ディープ・シー・ビジョンのCEOトニー・ロメオは、同社の船がたまたまその海域に高度な水中ドローンを配備していたことから捜索に参加。同社は以前、アメリア・イアハート機の捜索に6ヶ月を費やして失敗していた。マシューズのチームは調査結果と気象データを組み合わせ、10平方海里の捜索範囲をカバーする地図を作成。ドローンは初回のパスで残骸を発見した——今回は6ヶ月もかからなかった。

この発見は、12年前に269人を乗せて消息を絶ったマレーシア航空MH370便など、海洋墜落事故で行方不明になった人々の家族に希望をもたらす可能性がある。捜索の様子は、ディスカバリーチャンネルの『エクスペディション・アンノウン』で放送される予定だ。